あの街にしかない
オンリーワンギフトを贈ろう

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阿蘇・内牧に店舗をかまえ、94年の歴史を持つ岡本酒店。

岡本宗徳さんはここの3代目店主である。若い頃には一度県外に住み、その後阿蘇に帰ってきてお店を継いだ。

3代目の店主となった岡本宗徳さん。

酒店をやる上で意識しているのは、自社製品はすべて阿蘇の産物を使って製造すること。これまで、米・芋・麦の焼酎や、イチゴやブルーべリーのワインなど、幅広い種類を扱ってきた。

最初に開発したイチゴワインは22年間続いたという。品物にならず、廃棄となってしまうようなイチゴを農家から買い取り、材料に使う。

阿蘇の素材を無駄なく活かす。岡本さんのこだわりが表れている。

自然豊かな土地と向き合うこと

取材した5月の阿蘇は新緑いっぱいで、とても心地よい。岡本さんもこの時期の阿蘇が一番好きだという。

しかし、そんな自然豊かな場所だからこそ、様々な困難がある。岡本さんは阿蘇で2回の水害と熊本地震を経験している。

「観光地は自然と向き合わないといけない。」

阿蘇は自然の豊かな地域であり、観光客はその景色やそこで作られた素材を楽しみに阿蘇へやってくる。自然が魅力の観光地は、どうしようもない自然の影響を大いに受ける。そんな地域だからこそ、他ではできないようなものを作り出せるのだ。

熊本地震の時はお店をたたまなければならないかと思ってしまうほどだったという。

立っていられないほどの揺れを体験し、夜が明け、お店に行ってみると床には棚から崩れ落ちた商品が散乱し、あまりの悲惨な状況に為す術もなかったという。

再開までの道のりには数多くの困難があった。

まずは散らかった店内の片付け。店内を整えても、すぐに元通りの商売はできない。

ホテルや飲食店を中心にお酒を販売する酒店。卸先の企業も地震の被害により休業するところがほとんど。お酒を売るような状況ではない。

地震から1ヶ月後、再建の一助となればと始めたのが『蛍丸サイダー』

阿蘇神社門前商店街の水基の湧き水で作られている。岡本さんは毎月阿蘇神社へお参りに行っているという。

地域を守っていくために

地方は人が減っていく。

そんな時代の流れの中、阿蘇は今後も観光地としての存在が大きく在り続けるだろうと岡本さんは語る。そして、観光地で在り続けるには、魅力的な土地であり続けなければならない、と。

「近年、阿蘇の観光客の大部分を外国人が占めている」とおっしゃる岡本さん。このことから、阿蘇の商店はインバウンド客に向けた販売への意欲を強めている。

岡本酒店もそのひとつ。外国人観光客に向け、日本製のお酒のPRに力を入れているのだそう。

なかでも岡本さんが推しているのが『ジャパニーズ・クラフトジン』ジンとは、ベースのスピリッツにハーブや果皮、スパイスなどを加えて蒸留させたもの。

今、日本製のジンがアツいらしい。日本の高い技術力と強いこだわりを持って作られたジンを、この木造の風情あるお店で買える。外国人にウケが良いのは間違いない。

そしてこのジャパニーズ・クラフトジン、日本人にも是非おすすめしたいそうだ。

お茶や柚子などの日本らしい素材で造られたジンは香り高く、日本人にとっても非常に馴染みやすい。

ジンとグラスを冷凍庫でキンッキンに冷やして飲むのが最高なのだと…

阿蘇の素材を活かした自社製品『PIECE』

女性を中心に人気を集めている、自社製品のお酒。強いこだわりをもって造られたこのお酒。長い時間と手間が注がれている。

阿蘇の素材を活かした製品を開発したいと思い、思いついたのがヨーグルトリキュール若い女性やお酒に弱い方でも美味しく飲むことができる。

そしてかなりの手間暇をかけたという梅酒阿蘇の青ウメを使用。

タネだけをすべて手作業で取り除き、何度もろ過を繰り返す。その末に出来上がった梅酒は、見た目は透き通っていて味は濃い。

簡単には作れず、限定生産となっている。日本のもの、阿蘇のものを。

自然豊かで風情ある観光地という環境を存分に活かして人々に提供する。人々を惹きつけるのは、商品の質の高さだけでなく、魅力的な店構えや岡本さんの人柄だろう。

これからの岡本酒店

岡本酒店の主な顧客はホテルや業務店。そして地域の人や観光客。

その人々のおかげで94年やってこられたのだと、岡本さんは感謝を語る。だから、これからは恩返しをしていきたい。

岡本さんは新たな挑戦にも取り組んでいる。現在、崇城大学とコラボして新しい商品を開発中。

大学は知恵を持っているが、発信の機会が少ない。商売をしている自分たちがその機会を作りたい。

これも、恩返しを意識し、地域の人に喜んでもらうため、若い世代の力になるための取り組みといえるだろう。

長く続いてきた酒店を続ける理由。なんとかお客さんのためにならなければ。

酒店といえば、家業として営むところが多く、岡本酒店のように従業員を抱える酒屋は少ない。

岡本さんは、お店を守り、従業員を守り、お客さんの役に立つことに使命感を持っている。

昔に比べてお酒の消費が減っており、時代が変化する中で94年前に開業した酒店を継続していくのは簡単なことではない。

それでも、“これまで支えてくれた人々に恩返しがしたい”という強い思いとともに、今日も元気な店主がお店を守り続けている。

プロフィール

 

 

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